❏ Kyrie
イタリア式発音によるグレゴリオ聖歌としての歌唱例(Youtube にリンク)
発音がわかりやすい単旋律で無伴奏のグレゴリオ聖歌の例です。
Kýrie,
キリエ
( r の発音法)
主よ
eléison. (Kyrie eleison. で1フレーズのことあり)
エレイソンヌ
(フレーズ末の n の発音の注意・l の発音法)
あわれみたまえ
Chríste,
クリステ
キリストよ(呼びかけています)
eléison. (Christe eleison. で1フレーズのことあり)
エレイソンヌ
あわれみたまえ
❏ Gloria
グレゴリオ聖歌としての歌唱例
この歌唱例では Rex caelestis を[レクチェレスティス]と発音している以外は,ほぼここに書いたとおりに歌っています(「文字と発音の対応表」の x の項参照)。
mp3音源はこちら。
Glória in  excélsis Déo.
グロリア イネクチェルスィス デオ
(excelsis の発音について:「エクシェルシス」が日本ではイタリア式発音ということで流布しているが,それは正確には「ソレム修道院なまり」)
栄光が で=高いところ(天) 神に(ありますように) 。
Et  in térra pax * homínibus
エティンテッラ パク ソミニブス
( * ここで切れる場合は[パクス / オミニブス])
そして で=地 平安が 人々に(ありますように)
bónae voluntátis.
ボネ ヴォルンタティス
(v の発音法)
= よい 意図の 。
Laudámus te.
ラウダムス テ
私たちはほめる あなた(神)を 。(te はとても重要なことばです:以下の3つも)
Benedícimus te.
ベネディチムス テ
私たちはたたえる あなたを 。
Adorámus te.
アドラムス テ
私たちはあがめる あなたを 。
Glorificámus te.
グロリフィカムス テ
私たちは賛美する あなたを 。
Grátias * ágimus tíbi
グラツィアッ サジムス ティビ (語末の s の個人差について)
( * ここで切れる場合は[グラツィアス / アジムス])
感謝を 私たちはおこなう あなたに 。
própter mágnam glóriam túam.
プロプテル マニャム グロリアム トゥアム
のゆえに 大きな 栄光の あなたの 。
Dómine Déus,
ドミネ デウス
主よ = 神(である)
Rex caeléstis,
レクス チェレスティス
王 天の
Déus Páter * omnípotens.
デウス パテ ロムニポテンス
( * ここで切れる場合は[パテル / オムニポテンス])
神 父(である) = 全能の 。
Dómine Fíli unigénite,
ドミネ フィリ ウニジェニテ
主よ 息子(である) (神の)ひとり子の
Iésu Chríste.
イェズ クリステ
イエス ・ キリストよ 。
Dómine Déus,
ドミネ デウス
主よ 神(である)
Ágnus Déi,
アニュス デイ
(語末の s の個人差について)
(あなた[=イエス]は) 子羊 = 神の
Fílius Pátris.
フィリウス パトリス
息子 = 神の 。
Qui tóllis peccáta múndi,
クウィ トッリス ペカタ ムンディ
あなたは 取り去る 罪(複数)を = 世の
miserére nóbis.
ミゼレレ ノビス
(あなたが) あわれみたまえ 私たちを 。
Qui tóllis peccáta múndi,
クウィ トッリス ペカタ ムンディ
あなたは 取り去る 罪(複数)を = 世の
súscipe deprecatiónem nóstram.
スシペ デプレカツィオネム ノストラム
(あなたが) 聞きいれてください 許しの願いを 私たちの 。
Qui sédes * ad  déxteram Pátris,
クウィ セデッ サッデクステラム パトリス
( * ここで切れる場合は[セデス / アッデクステラム])
あなたは 座っている に=右 = 父の
miserére nóbis.
ミゼレレ ノビス
(あなたが) あわれみたまえ 私たちを 。
Quóniam tu sólus * Sánctus.
クウォニアム トゥ ソルッ サンクトゥス
( * ここで切れる場合は[ソルス / サンクトゥス])
…だから あなたが ひとりだけ 神聖である 。
Tu sólus Dóminus.
トゥ ソルス ドミヌス
あなたが ひとりだけ 主である 。
Tu sólus * Altíssimus,
トゥ ソルッ サルティッスィムス
( * ここで切れる場合は[ソルス / アルティッスィムス])
あなたが ひとりだけ もっとも高い
Iésu Chríste.
イェズ クリステ
イエス ・ キリストよ。
Cum Sáncto Spíritu,
クムサンクト スピリトゥ
とともに=聖霊
in glória Déi Pátris.
イングロリア デイ パトリス
の中に(ありますように) =栄光 = 神の = 父である 。
Ámen.
アメンヌ
(フレーズ末の n の発音の注意)
❏ Credo
グレゴリオ聖歌としての歌唱例
ほぼここに書いたとおりに歌っています。mp3音源はこちら。
Crédo in  únum Déum.
クレド イヌヌム デウム
私は信じる を = 唯一の ・ 神(を) 。
Pátrem  omnipoténtem,
パトレ モムニポテンテム
父(である神)を = 全能の
factórem caéli
et  térrae,
ファクトレム チェリ エッテッレ
(そして)作成者(である神)を(私は信じる) 天の そして 地の 。
visibílium  ómnium
ヴィズィビリウ モムニウム
見えるものの すべての
et  invisibílium.
エティンヴィズィビリウム
そして 見えないものの(作成者を) 。
Et  in  únum Dóminum Iésum Chrístum,
エティヌヌム ドミヌム イェズム クリストゥム
また(私は信じる) を = 唯一の ・ 主を (それは)イエス ・ キリスト
Fílium Déi unigénitum.
フィリウム デイ ウニジェニトゥム
(そして)息子を = 神の ・ ひとり子の 。
Et  ex Pátre nátum
エテクスパトレ ナトゥム
そして から=父 (彼は)生まれた
ánte ómnia saécula.
アンテオムニア セクラ
前に すべての 時代の(前に) 。
Déum de Déo,
デウム デデオ
神を から出た(神を) = 神
lúmen de lúmine,
ルメン デルミネ
光を から出た(光を) = 光
Déum vérum de Déo véro.
デウム ヴェルム デデオ ヴェロ
神を = 真の から出た(神を) = 神(から) = 真の 。
Génitum, non fáctum,
ジェニトゥム ノンファクトゥム
生まれたのであり のではなく = 作られた
consubstantiálem Pátri:
コンスブスタンツィアレム パトリ
本質をともにしている 父の(と)
per quem  ómnia fácta súnt.
ペルクウェ モムニア ファクタ スント
より=それに すべてのものが 作られ・た(のだ)。
Qui própter nos  hómines
クウィ プロプテル ノッソミネス
彼は のために = 私たち ・ 人間
et própter nóstram salútem
エトプロプテル ノストラム サルテム
そして のために = 私たちの ・ 救済の
descéndit  de caélis.
デシェンディッ デチェリス
くだった から=天 。
Et  incarnátus * est de Spíritu Sáncto
エティンカルナトゥッ セスト デスピリトゥ サンクト
( * ここで切れる場合は[エティンカルナトゥス / エスト])
そして 身体をもらっ・た により=聖霊
ex María Vírgine:
エクスマリア ヴィルジネ
から=マリア = 処女である 。
et  hómo fáctus * est.
エトモ ファクトゥッ セスト
( * ここで切れる場合は[ファクトゥス / エスト])
そして 人が でき・た (人となった) 。
Crucifíxus * étiam pro nóbis:
クルチフィクスッ セツィアム プロノビス
( * ここで切れる場合は[クルチフィクスス / エツィアム])
十字架にかけられ そして のために=私たち
sub Póntio Piláto
スブポンツィオ ピラト
のもとで=ポンティウス=ピーラートゥス(人名)
pássus, ˚˚ et sepúltus * est.
パッスース エトセプルトゥッ セスト
( ˚˚ 句読点があるが,聖歌では続けていることが多い:続けるときは「パッスッ セト])
( * ここで切れる場合は[セプルトゥス / エスト])
苦しみを受け そして 葬られ・た 。
Et resurréxit * tértia díe,
エトレズレクスィッ テルツィア ディエ (resurrexit の s の個人差について)
( * ここで切れる場合は[レズレクスィト / テルツィア」])
そして よみがえった 第3の 日に
secúndum Scriptúras.
セクンドゥム スクリプトゥラス
のとおり = 聖書 。
Et  ascéndit * in caélum:
エタシェンディ ティンチェルム
( * ここで切れる場合は[エ タシェンディト / イン])
そして のぼり に=天
sédet * ad  déxteram Pátris.
セデ タッデクステラム パトリス
( * ここで切れる場合は[セデト / アッ デクステラム])
座っている に=右 = 父の 。
Et  íterum ventúrus  est cum glória
エティテルム ヴェントゥルッ セスト クムグロリア
そして ふたたび やって来る・だろう とともに=栄光
iudicáre vívos et mórtuos:
ユディカレ ヴィヴォス エトモルトゥオス
審判するために 生者たちを そして 死者たちを 。
cúius régni non érit fínis.
クユスレニ ノネリト フィニス
その 王国の ない=だろう = 終わりは 。
Et  in Spíritum Sánctum, Dóminum,
エティン スピリトゥム サンクトゥム ドミヌム
また(私は信じる) 聖霊を 。 (それは)主であり
et vivificántem:
エトヴィヴィフィカンテム
そして 命を与える 。
qui ex Pátre Filióque procédit.
クウィ エクスパトレ フィリオクウェ プロチェディト
それは から = 父(と) 息子と(から) 出ている 。
Qui cum Pátre et Fílio
クウィ クムパトレ エトフィリオ
それ(聖霊)は とともに=父(と) そして 息子(と)
símul  adorátur
スィム ラドラトゥル
いっしょに あがめられ
et conglorificátur:
エトコングロリフィカトゥル
そして 賛美される 。
qui locútus  est per Prophétas.
クウィ ロクトゥッ セスト ペルプロフェタス
それ(聖霊)は 語っ・ている を通じて=預言者たち 。
Et  únam sánctam cathólicam
エトゥナム サンクタム カトリカム
また(私は信じる) 唯一の 聖なる 普遍で
et  apostólicam  Ecclésiam.
エタポストリカ メックレズィアム
そして 使徒の 教会を 。
Confíteor * únum baptísma
コンフィテオ ルヌム バプティズマ
(baptisma の s の個人差について)
( * ここで切れる場合は[コンフィテオル / ウヌム])
私は信認する 唯一の 洗礼を
in remissiónem peccatórum.
インレミッスィオネム ペッカトルム
= のための=許し = 罪の 。
Et  exspécto resurrectiónem mortuórum.
エテクスペクト レズッレクツィオネム モルトゥオルム
そして 私は待ちのぞむ 復活を = 死者たちの 。
Et vítam ventúri saéculi.
エトヴィタム ヴェントゥリ セクリ
そして 生を = 将来の = 世の 。
Ámen.
アメンヌ (語末の n の注意)
❏ Sanctus (Benedictus 含む)
グレゴリオ聖歌としての歌唱例
Sánctus
(3回繰り返し)
サンクトゥス
神聖である
Dóminus Déus Sábaoth.
ドミヌス デウス サバオト
主は 神(である主は) 軍隊(の) 。
Pléni sunt caéli et  térra
プレニ スント チェリ エッテッラ
満ちて=いる 天が そして 地が
glória túa.
グロリア トゥア
栄光で = あなたの 。
Hosánna in  excélsis.
オザンナ イネクチェルスィス
(賛美のかけ声) で=高いところ(天) 。
Benedíctus qui vénit
ベネディクトゥス クウィ ヴェニト
賛美される 者は = やって来る
in nómine Dómini.
インノミネ ドミニ
において=名前 = 主の 。
Hosánna in  excélsis.
オザンナ イネクチェルスィス
❏ Agnus Dei
グレゴリオ聖歌としての歌唱例
Ágnus Déi,
アニュス デイ
(あなた[=イエス]は)子羊 = 神の
qui tóllis peccáta múndi:
クウィ トッリス ペカタ ムンディ
あなたは 取り去る 罪(複数)を = 世の 。
miserére nóbis.
ミゼレレ ノビス
(あなたが) あわれみたまえ 私たちを 。
Ágnus Déi,
qui tóllis peccáta múndi:
dóna nóbis pácem.
ドナ ノビス パチェム
与えてください 私たちに 平安を 。